どうも、アキラ120%です。
今回は、社会人で独学合格(5⇒8合格)した私が、もしゼロからもう一度会計士試験に挑戦するならどう勉強するか──というテーマで、監査論の勉強法を解説していきます。
私は基本的に、メルカリなどで予備校テキストを購入して独学で進めてきました。ただし、論文対策問題集以外は市販の教材でも問題ないと感じています。予備校の基本テキストは一通り読みましたが、「とても分かりやすい!」と感じたわけではなく、調べものをする時に使う程度でした。
そのため、「どのテキストを使うか」よりも、「自分で考えながら理解を深める」ことの方が圧倒的に重要です。
私の監査論の成績はこちら:
- 短答式:80点
- 論文式:偏差値60.35(全体368位)
今回はそんな私が、「もっと効率的にできたな」と振り返って思う点をふまえ、理想的な勉強ステップと教材選びを紹介していきます。
おすすめ教材まとめ
用途 | 教材 |
---|---|
超基礎インプット | 『監査論テキスト』(中央経済社) |
論文式対策 | CPAの監査論(メルカリ等で入手) |
短答式対策 | 市販の肢別問題集(私は大原のものを使いました。ABランクのみでOK) |
監査論の学習ステップ【独学&知識ゼロから始める前提】
【基礎期】監査論の全体像に慣れる
- まずはインプット本でざっくり全体像を掴む
最初は「監査とは何か?」をおおまかに理解することからスタートしましょう。抽象的な用語が多いので、最初に一冊で大枠を掴んでおくと後がラクです。
おすすめは『監査論テキスト』(中央経済社)。最初の一冊にしては少し分量は多いですが、必要最低限の網羅性として適しています。
※「スタンダード監査論」は難解(に私は感じる)ので、初心者には不向きかもしれません。
ポイントは、細かく理解しようとしすぎないこと。
この段階では、「あとで問題演習する中で“あれ、この用語見たことあるぞ”」と引っかかればOKというレベル感で読み進めてください。
- 論文問題集・過去問の「解答解説」を読む(インプット用)
いきなり答案を書かなくて大丈夫。まずはインプットとして「どんな論点が出題されるのか」「どんな構成で解答するのか」を感覚的に掴むことが重要です。
特に事例問題は、実際の監査の場面をイメージしながら学べるため、非常に良い教材です。時間のない社会人は、「過去問は解説を読む教材」として活用しましょう。 - 分からない箇所はネット・条文・テキストで調べる
監査論では「制度趣旨」「実務イメージ」が非常に重要です。
今ではChatGPTなどのAIを活用して、「ざっくりでいいから教えて」と聞いてみるのもおすすめです。
【短答対策期】選択肢ベースで知識を整理
- 論文のストーリー理解を終えたら、短答対策へ
論文で全体像が頭に入ったあとに短答対策をすることで、選択肢の意味が理解しやすくなります。 - 短答式はABランクだけ繰り返す
Cランク以下はスルーでOK。特に理論問題は「考える力」が問われます。暗記だけでなく、背景や意義を理解する意識を持ちましょう。
監査論の短答は「時間のわりに点が伸びづらい科目」なので、直前期に集中して仕上げるのが効率的です。
【論文対策期】論点とキーワードを押さえ、論ずれを防ぐ
- 論点別の「型」とキーワードを覚える
すでにインプット教材として「論文対策問題集」を何回も読んでいたと思うので、論文期ではあ解答の「型」を覚えていくことを意識しましょう。理解から徐々に暗記にシフトしていきます。
一方で、暗記感覚で覚えすぎると、問題文に対してズレた答案を書きがちです。
必ず「設問をよく読んで」「問われていることに答える」意識を持ちましょう。 - 専門用語は意味を正確に理解し、使いこなせるようにする
企業法は「ロジカルな答案構成を書けるか」が肝で、条文趣旨など暗記量はそこまでありません(短答式は暗記ですが)。一方、監査論では、監査特有の専門用語の定義・意義の理解しつつ、それを正確に解答で使用できるかが肝となります。その意味でも、監査論ではある程度の正確なアウトプット(暗記)が必要になる点に注意です(「二重責任の原則とは」など定義や意義のある程度正確な暗記が求められる点で、個人的にはしんどい科目でした)。
独学なら「論文先行型」が圧倒的におすすめな理由
多くの方が「短答から始める」傾向ですが、時間が足りない人こそ、企業法同様に、監査論も論文から始める方が効率的です。
理由は:
- 論文の理解がそのまま短答知識につながる
- 抽象論も、ストーリーで覚えると記憶に残りやすい
- 短答で問われる細かい論点は、土台ができてからの方が吸収が早い
まとめ:監査論は「全体像+専門用語の理解」がすべて
監査論の勉強で最も大切なのは、抽象的な制度趣旨を「自分の言葉で理解」し、専門用語を正確に使いこなせるようになることです。
監基報などを丸暗記しようとするのは非効率なので、「分からないところを自分で調べる」癖を早い段階でつけておきましょう。
社会人のように時間が限られている方こそ、
**「論文問題集 → 短答問題集」**という逆張りの順番が、最短ルートになると実感しています。
他の科目の勉強法もまとめています!
👉 企業法の効率的な学習法はこちら
👉 論文式試験の全体戦略はこちら
今後も、会計士試験・FAS転職・USCPAなどのテーマで情報発信していきますので、ぜひチェックしてください!
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