アキラ120%です。
この記事では公認会計士試験に「働きながら」「独学で」「5→8」で
令和元年度公認会計士試験に受かった私の経験を基に、
社会人受験生や、5⇛8受験生向けに、
限られた時間で論文式試験合格する勉強方法をお伝えすることを目的としております。
なお、こちらの記事で超効率勉強方法(3つの基本方針)を記載しております。
以下では、科目別に使っていた参考書や勉強方法のポイントを記載します。
見ていただければ分かりますが、論文対策の多くはCPAの論文対策集を使っておりました。
(これのおかげで受かったといっても過言ではないです)
論文対策集の巻頭に記載してある、論文対策勉強方法が、独学の私にとっては非常にためになりました。ランク付けも5⇛8向けようのランクも用意されている科目もあったので、これも非常に有用でした。
では早速参りましょう。
会計学
【会計学】809位(得点率:54.51 以下、()内は得点率)
財務会計論
計算:TACの新トレーニングシリーズ3「個別論点基礎編」
TACの新トレーニングシリーズ5「連結会計・包括利益編」
TACの新トレーニングシリーズ6「個別論点応用編」
TACの新トレーニングシリーズ7「企業結合会計編」
短答対策の時から使用して論文対策としてもこれ以外解いてません。ここに出てくる論点を完璧にすれば十分戦えるという感触がありました。
なお、上でも記載しましたが、5⇛8(8⇛11)を目指すのであれば、短答までには、これらは仕上げておく必要があります(後は論文対策中に定期的に問題&解答を見返す程度、解かない)
理論:CPA論文対策問題集 最新版(メルカリより)
これ一冊(A・Bランクまで)を完璧にすれば十分かと思います。
もちろん文章の丸暗記は5⇛8では無理なので、
理解+キーワードの暗記が重要です。
財務理論は、7月中旬のTAC模試の後から取り組みはじめました。
(TAC模試では、理論はほぼ空欄です)
読み物感覚で、1週間程度で2〜3週通読して理解に徹底し、徐々にキーワードを覚えるようにしました。
管理会計論
計算:「資格の大原」問題集Ⅰ・Ⅱ(2012年合格目標)
2012年合格目標(笑)、大原に通っていた時の遺物で実家から掘り起こしてきました。 ただ、論文対策としては、この問題集の巻末についている総合問題のみで十分でした。
こちらも財務計算と同様、重要なのは短答式対策の内に終わらせておくことです。
理論:「資格の大原」論文総まとめ(2018年合格目標・メルカリより)
1年分型落ちしておりますが、全く問題ありませんでした。管理会計は結構古いバージョンでも問題ないかもしれません。
理論は、本試験1週間前から読む&覚え初めました。
結局本試験当日でも、すらすら覚えたことを言えるレベルでは全くなかったです。
肌感覚では、Aランクは8割くらい、Bランクは6割くらい、の精度で書ける仕上がりでした)
企業法
【企業法】39位(64.75)
CPA論文対策問題集 最新版(メルカリより)
最新版を購入しましたが、会社法大改正後であれば比較的どのバージョンでも問題ないのかな、とも思いました。
こちらも、問題集に載っている問題を解くのではなく、まずは1週間で読み物として2〜3回通読しました。
その際、何が論点でどのように論証していくかを理解することに注力しました。
大事なのは、論証のパターンを覚えることと、ストーリーを意識することです。
いきなり、条文番号や条文の趣旨を覚えようとするとパンクするので、
通読を3回程終えて、ある程度ストーリーが頭に入ってから、少しずつ条文を意識していった方がいいと思います。
こちらも実際に紙に書いたりせず口頭か頭の中で誰かに説明する意識で理解し覚えて行きました。
最終的には、目次の問題番号を見ただけで、何が論点でどんな論証だったか7イメージできるレベルまで、繰り返し読んで覚えました。
ちなみに、令和元年度本試験の第一問の問1では、利益相反取引か代表権濫用行為のいずれかのパターンで論証していくか、悩ましい問題が出題されました。
予備校の模範解答は利益相反でしたが、私は代表権濫用の筋で書きました。
ただ、順位を見ても分かるように、いかにロジックが通っているかが、重視される気がします。
企業法に関してもあまり手を広げすぎず、論文対策集一冊をしっかり理解し完璧にすれば、応用が効くようになるかと思います。
また、こちらの論文対策問題集は2冊あり、1冊目の方は条文&解説の冊子になっっておりました。これも試験1週間前くらにざーっと2回転程通読して、条文の場所を何となく抑えるようにしました。
監査論
【監査論】268位(60.35)
・CPA論文対策問題集 最新版(メルカリより)
・「資格の大原」テキスト (2018年合格目標・メルカリより)
・「資格の大原」改訂監査基準補講 最新版(メルカリより)
監査論の改正論点の目玉としては「KAM」がありました。これは私も出ると予想し、最新版のテキストを集めました(結局出題されませんでしたが)
監査論は苦手とされる方、得意な方とに分かれるかと思います。
私の場合は、事例問題が得意というのを、模試を2回受けて感じました。
事例問題は、出題者が意図しているストーリーを汲み取れれば、少ない知識量で得点しやすい、お得な問題だと思います。
事例以外の問題(何ていうのか分からないので典型問題、ということにします)はある程度の量の暗記も必要ですし、何を答えれば分かりづらい問題も多い印象です。典型問題も、理解に徹し皆が取れる問題は取る、事例問題で稼ぐといった戦略で臨みました。
租税法
【租税法】1,042位(53.80)
・CPAテキスト①〜⑤ 最新版(メルカリより)
・CPAコンパクトサマリー 最新版(メルカリより)
・CPA論文対策問題集①・② 最新版(メルカリより)
・CPA答練セット(基礎答練9回・上級答練4回・直前答練4回))(2018年目標 メルカリより)
租税法については全て最新の教材をメルカリで購入しました(予算的にも一番高かったです)
租税法は短答式が終わってから学習を開始したため、知識ゼロの状態でした。
そのため、短答式が終わった5月末〜6月末までの約1ヶ月は租税法しか勉強できませんでした。
CPAのテキストは、5⇛8向け用にランクが記載してあったので、これのAランクを完璧にすることに注力しました。
こうして7月に入る頃には
「論文の基礎答練は初見では解けないけど、解答みたら『なるほどね』と言える」レベルにまで持っていきました。
その後7月中旬くらいまでは、毎日租税法の基礎答練を解く⇛復習を繰り返し、徐々にコツを掴んでいきました。
(この頃には、租税法以外の勉強も同時並行で開始しております)
論文答練は過年度のものを使用していましたが、基本的に2018年から大きな改正がないことを確認していたので、特に問題なく使用できました。
租税法は偏差値50を目指しました。
計算は基礎問題のみをしっかり取る&理論で稼ぐ、というのを目標にしました。
理論は、手許にある基準集から条文を探せれば得点できるので、
5⇛8組は計算部分を理論で補う戦略がオススメです。
一応、消費税は一通りテキストは読み、基礎答練の問題は解けるレベルまでにはしました。
ただ、本試験では、消費税は解きにくそうな&量が多く感じられたため、消費税の計算は全捨し、その分理論をじっくり解く&計算も簡単な部分だけ確実に得点する、という作戦にしたことで、結果的に52を超える結果となりました。
(理論のみ偏差値が65、計算のみの偏差値が46ですので、理論で稼ぐ戦略が上手くいきました)
経営学
【経営学】776位(56.00)
・「資格の大原」テキスト(上巻・下巻) 2018年目標・メルカリより
・「資格の大原」ポケットコンパス 2018年目標・メルカリより
・「資格の大原」答練全12回分 2018年目標・メルカリより
・CPA 試験委員対策テキスト・問題集 最新版・メルカリより
経営学については、基礎部分(特に計算)は毎年大きく変わるものではないと考えております。
そのため、基礎部分は過年度教材を使っても理解すれば対応できます。
厄介なのは、試験委員対策ですが、こちらも最新版のテキストを入手してAランクを覚えると共に、模試で出た問題の復習をしっかり行うようにしました。
経営学の計算は、7月上旬くらいから1週間程度で理解するようにしました。一度理解すれば忘れにくいので、計算は早めに理解しておくことをオススメします。
理論は基本覚えるだけなので、8月中旬くらいから本腰いれて回転させるようにしました。
まとめ
以上、科目別に使用した教材と勉強方法を記載しました。
全ての科目に共通していえることは、
とにかくまず1週させてみる、ことです。
解かなくていいです、いきなり答えを読んで理解しようとして下さい。
短答突破していてある程度の基礎はあるとはいえ、初めての論文対策ですから、読んだだけではすぐ理解できないことも当然出てきます。
そうした箇所について、「自分で考えること」は非常に大事ですが、
1回転目でいきなり考える時間に費やす必要はありません。
まずは、全体像を掴むこと、ボリュームを掴むことに徹して下さい。
ここまで閲覧いただきありがとうございました。
ではまた!
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